紅葉シーズン到来!下権現堂山~中越へ下る周回コースを歩く

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新潟県魚沼市にある下権現堂山(標高887m)は南東に位置する上権現堂山(標高997m)と合わせて権現堂山と呼ばれ、上権現堂山から東側につらなる唐松岳(標高1079m)とともに越後三山の前衛としてそびえています。山麓の魚沼市からもよく見えることから、古くから親しまれてきました。麓には地元の人々が勧請して建立された戸隠神社があり、メインの登山口になっています。下権現堂山は、標高900mに満たない低山ながら、急登、岩場が多い山。しかし、山頂からの稜線が奥の上権現堂山へつながる低木の尾根歩きやアップダウンもあり登っていてなかなか面白い山です。そしてなによりもその苦労に見合う充分な景色が堪能できる山なのです。

登山口は長松登山口、魚沼田中駅に近い清本登山口、上権現堂山に近く唐松岳の登山口にもなっている手ノ又登山口の3ヵ所がありますが今回はメインの長松登山口からのアタックです。登山口は長松戸隠神社の鳥居手前にある駐車場に停め、長松戸隠神社へ。戸隠神社や県指定文化財の十三仏塚などの歴史・文化財などもある戸隠渓流歴史公園には公園内を水の澄んだ小黒川が流れ、水清の丘と名付けられた広場は、水車やせせらぎが整備された癒されるスポットです。

鳥居をくぐって橋を渡った先に参道があります。

ウォーミングアップにはきつい勾配の緩急がある参道の石段134段を10分ほど上ります。

長松戸隠神社は天正3年(15759に創建、天正13年(1583)信州戸隠神社を勧請し、そに御神威を確立したとあります。

参拝をすませ右奥の権現堂山登山口からスタートです。入り口には地元に伝わる民話「弥三郎婆と鬼の穴」について書かれた解説板がありますが、ちょっと気持ちの良い話ではないので割愛します。往復(周回)距離7.5km、標準コースタイムは約5時間です。

登山口を過ぎるとすぐに周回コースの分岐があります。どちらから回っても問題ないですが、先に目的地の下権現堂山へ向かう左側へ進み、右の中越コース(下権現堂山と上権現堂山の間の稜線上にある中越の分岐に辿り着く)から下りてくる予定です。

最初はゆるやかで幅広な道をのんびり登っていきますが、すぐに道が狭くなり、岩も増えていきます。しかしながら下権現堂山に登るコースは序盤から見晴らしの良い尾根で眺望がよく、雲海が魚沼の町のたなびいています。1合目の「業の秤」に到着。業の秤とは、地獄で生前の悪行をの軽重を計るという秤とのことですが、なぜここなのかわかりません。

まだ1合目、スタートしたばかりで先へ進みます。四方八方に太い枝を伸ばした凄い形の木。

この先はしばらく灌木の間の尾根上の登山道を進んでいきます。日差しを避ける場所がほとんどないので夏の暑い日は大変だろうと感じながら上って行きます。

広めのスペースで小休止をとり、振り返ると山々が雲海に浮かぶ小島のように見え、幻想的な風景を描いています。

さらに進み五合目をすぎると美しいブナ林があります。ブナ林の中に六合目が。

ブナ林が終わると、山を巻くように登って行き、7合目付近にある弥三郎清水に到着。大岩の下から見ずがでているようなのですがこの日は水が出ていませんでした。弥三郎とは旧広神村の地元に伝わる民話「弥三郎婆(ばさ)」の中に登場する人物です。

弥三郎清水から先の後半にはゴツゴツとした岩とロープ場が設けられた急登が増えていきます。ロープは使わなくても登れます。

大きな「トンガリ岩」があり、この岩に登って絶景を見ることができますが、この先の「見晴らし岩」からでも素晴らしい景色が眺められるので無理して登る必要はありません。

山頂の手前にある「見晴し岩」という見晴らしのいい展望台があります。先ほどのトンガリ岩と違って休憩しやすいポイントです。魚沼の田園地帯が良く見えます。このあたりが八合目です。

山頂手前の九合目で「神湯コース」と合流し、小さな祠があったりしつつ約2時間半の行程で下権現堂山山頂(標高897m)に到着しました。遠くに見えるのが米山です。

下権現堂山の山頂には、山頂標識がいくつもあり戸惑いますが、写真はまだ新しそうな山頂標識です。見晴らしはとても良く、右奥の守門岳や浅草岳、越後三山のハナコ(八海山・中ノ岳・越後駒ケ岳)などが見渡せます。この時点で体力的に疲労度が高い人はここで登ってきた道を戻って下山することをすすめます。

山頂で休憩した後、奥の「上権現堂山」方面に向かいます。下権現堂山から上権現堂山への稜線は若干のアップダウンがあります。大きな岩の横をすり抜け、樹林帯の中を下っていき、途中からは低木になり、眺めの良い稜線歩きができます。写真は上権現堂山へ続く稜線、その左に唐松岳、毛猛山です。

最低鞍部を登り返して、振り返ってみる下権現堂山も美しく、辿って来た登山道の一筋が見えます。

下権現堂山と上権現堂山の間にある峰・うらじろ平に到着。上権現堂山が近づいてきますが、上権現堂山山頂は、木々に囲まれていて見晴らしがいまいちなこともあり、予定通り「中越コース」で下山します。

大きな岩の間を通ります。

中越という下り口から下山します。なお、この少し手前にも「中越戸」という分岐があり、そこから下山したほうがショートカットができて早く下山できます。

樹林帯が続き、下権現堂山側の中越戸からのショートカットの道と合流します。ここに七合目の標識がありました。

合流点の少し下に沢があり、更にきれいなブナ林の中を歩くと水場もあります。このコースは渡渉ポイントがいくつかある水が豊富な登山道ですが、危険なポイントはありません。

五合目を超えて少し下ると一転し杉の木は増えてきます。このコースは急坂もありますが比較的緩やかな道多い。

展望のないコースで距離が長く、緩やかな下り坂が続き、もうすぐゴールかなと思わせておいて、急登が現れたりします。途中山裾を歩く谷間の大きく開けたところにでますが、すぐに急な下りになり分岐を神社の方面に進みます。

落合滝の横を通ります。下を覗いて落ちないようにしましょう。そしてまた急登になり、下山しているのに登りが何か所かあり、距離が長く感じます。

大きな岩の前を通るとゴールが見えてきます。

序盤の中越コース分岐まで戻り、戸隠神社に無事を報告して駐車場に到着です。

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