白駒池に負けない!信州大河原峠から周回する双子池と苔の森

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北八ヶ岳には苔の森で有名な標高2100mにある白駒池がありますが、蓼科エコーラインの大河原峠から巡る周回コースにも北八ヶ岳らしい苔むした原生林と美しい水辺を短時間でトレッキングできるコースがあります。北八ヶ岳の北端に位置する小さな二つのピークを有する双子山、北八ヶ岳に点在する湖沼で雄池と雌池に分かれた双子池に石が亀甲模様になる不思議な亀甲池、北八ヶ岳特有の苔むしたもののけの森と3時間の短い周回コースに見どころ満載です。秋の一日静かな散策はいかがですか。

中部横断自動車道佐久南ICから約10分、蓼科スイカイライン入口となる国道141号線「洞源湖入口」交差点から約1時間で蓼科山大河原峠を目指します。蓼科スカイラインは、長野県佐久市(洞源湖付近)と北佐久郡立科町(女神湖・ビーナスライン交差点付近)にまたがる、延長約38.6kmの山岳観光道路の愛称で、蓼科山(標高2531m)の北麓を通ります。

沿線には「美笹湖」やJAXA美笹深宇宙探査用地上局(標高1580mにある大型パラボラアンテナ)があります。

最高地点の大河原峠(標高2083m)は、蓼科山及び双子山への登山口となっていて、駐車場とトイレも整備されています。写真はトイレから見た駐車場

古くは坂上田村麻呂の東征や武田信玄の進軍にも使われていた険しい山道だったので、古くから行き倒れた旅人のまつわる悲しい伝説が残されています。峠には供養のための野面石と呼ばれる自然石の石碑が祀られたり、延命地蔵が建立されたりと言われています。

大河原峠は信濃川水系と天竜川水系の境をなす分水嶺上にあり、峠からの眺望がよく、眼下に佐久平が広がり、早朝には雲海の先に浅間山が頭をのぞかせています。

双子山へは大河原峠の売店「ミセスペーターランドと森の仲間たち」の脇にある小路から、背丈ほどもあろうかと思われるクマザサ道やなだらかな岩道を右手に佐久平を見下ろしながら登山道を登ります。登山道は整備されていて歩きやすい。

約20分でいつのまにか双子山頂上に到着です。双子山は北八ヶ岳の北端エリアに位置する標高2224mの山でその名の通り、小さな二つのピークがあります。山頂は広く、平坦で寛ぐには良い場所で、蓼科山や写真の北横岳の絶景をさわやかな風とともに楽しむことができます。両端が少し盛り上がっていて双子の山になっています。

双子山からはさらにクマザサに覆われた坂道をひたすら下ること30分、双子池に到着します。双子池は、蓼科山と北横岳の山間、標高2031m付近に位置する、北八ヶ岳に点在する湖沼のひとつ、雄池と雌池に分かれた二つの池で、その間に山小屋「双子池ヒュッテ」が建っています。静かで山深いところという感じですが、大河原峠からは1時間程度でアクセスできるのです。

双子池にはダイダラボッチの足跡伝説や与七郎とお染の悲恋伝説とかがある。ダイダラボッチ伝説は、この地域にいた“でいらぼっち”という巨人が八ヶ岳と蓼科山の土盛りをして歩いた際、巨人が踏みつけて凹んだ足跡の後に水が溜まり現在の双子池ができたという。与七郎とお染の悲恋伝説は、恋仲になった土地の豪農の息子与七郎と小作人の娘お染めが身分の違いで引き裂かれ、絶望した与七郎が、雨乞いの人身御供として雄池に身を投じました。悲しみのあまりお染めも双子池に飛び込みましたがその池は雌池の方で、男女が誤って別々の池に飛び込んでしまったという切ない民話です。この伝説には後日譚があり、この悲劇以降、毎年5月~6月の梅雨の時期になると、2つの池の水位が上がって互いにつながるようになったと言います。村人たちはこの増水を「年に一度、与七郎とお染めの魂がようやく巡り合えているのだ」と噂しあいました。

雄池は大岳を背景に澄んだ水が湖面を映し、開放感があります。山小屋やキャンプ場の水源となっているため撮影機器以外は持ち込み禁止となっています。

雌池には湖畔に設置された双子池ヒュッテが管理するキャンプ場があります。池の周辺や森の中にテントスペースが点在しています。

ここから亀甲池に向かうのですが、案内表示が分かりにくく、湖畔に沿って歩き、池尻から鬱蒼とした苔の森に入ります。

苔の森は白駒池の苔の森に負けない“もののけの森”です。遠くから眺めれば緑の絶景、近寄ってみればミクロな宇宙。苔マニアにはたまらない登山道です。苔の種類は多く、世界的には2万種類、日本では2千種類とされ、北八ヶ岳ではその1/4の500種類が生息しています。それぞれの苔は日照量と湿度(水分条件)のわずかな違いによって明確に生息環境のすみ分けをしています。湿った木が好きな苔とか切株が好きな苔、あと岩肌が好きな苔と個性的な苔たちが織り成す景色です。

この辺りは道標が少なく、道が少し分かりにくいのですが、そんな鬱蒼とした苔の森を道標の赤いテープだけを目印に登っていきます。

登りきったと思えば今度は下っていきます。やはり池は標高の低い所に存在するということを実感します。亀甲池(標高2029m)には40分ほどで到着。ゴツゴツとした岩が池の周りを囲んでいる水が綺麗な亀甲池は、石が亀甲模様に広がっていることから名付けられました。底の粘土状の土も亀甲模様になっているとのこと。土壌の水分が氷結と融解を繰り返すことで甲羅のような模様を作るらしいです。

目の前には北横岳が望め、北横岳に向かうには、この先の坂を登って行きますが、周回コースは天祥寺平(標高1969m)に向けて出発します。途中正面に蓼科山の端正な山容を拝みながら進みます。

天祥寺平は南東の蓼科山、北西の北横岳に囲まれた小平地で、大河原峠からの道、亀甲池からの道、蓼科山からの道、竜源橋からの道とが合流する出合いです。

天祥寺平からはビクトリーラン、蓼科ブルーの青空の下、笹原の緩やかな上り道を爽快に歩いていきます。

大河原ヒュッテの赤い屋根が見えてくれば全行程6.5km、約3時間の見どころ満載の散策コースでした。

大河原峠からは佐久を代表する開湯350年の温泉地「春日温泉」を楽しむことができます。「春日温泉」の開湯は延宝年間(1673~1681年)と言われ、鹿が湯に浸かっているところを猟師が発見したとの伝説を残します。湯治場として、かつては「御鹿の湯」とも呼ばれていて、若山牧水も湯治に訪れたといいます。日帰り入浴はどこも受付ていますが、今回は標高950m、鹿田川上流に位置する「かすがの森」を訪れます。

自家源泉を有し、湯量豊富な湯を源泉かけ流しで楽しめます。泉温41℃、pH8.6で、泉質は低刺激で温泉療養に適しているアルカリ性単純温泉です。美肌を作る有効成分のメタケイ酸を96.4~102.2mg/kgと豊富に含む湯は、入浴後肌のツルツル感が、美肌効果抜群の「玉肌の湯」として有名です。※2029/4/末まで休業

「北八ヶ岳の神秘の世界!森閑の原生林「苔の森」白駒池へ」はこちらhttps://wakuwakutrip.com/archives/19015

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