
にゅうは、山梨県と長野県にまたがる八ヶ岳連峰の北側にある標高2352m山で、主稜線から中山峠で北東に延びる岩峰の山。にゅうという変わった山名は、刈り取り後の稲を円柱形や円錐形に積み上げる稲わらの「にう」が語源とされています。山頂からは360度の大パノラマが広がり、天狗岳や硫黄岳をはじめ、遠方には富士山を望むこともできます。眼下の森の中には、標高2100m以上の湖としては日本最大の天然湖、白駒池がふわりと浮かんで見えます。登山コースは白駒池から最短でにゅうを目指すのが1番スタンダードなコースで帰路も同じルートを戻るピストン登山が一般的です。今回は少し足を伸ばして、にゅうから中山山頂を目指し、高見石を周遊するコースを選択。累積標高差860m、距離約12km、コースタイム5時間
茅野市側からメルヘン街道(国道299号)の最高地点麦草峠にある麦草ヒュッテに車を停めます。麦草峠は縞枯山や茶臼山を望む樹林帯の北側と、麦草が生い茂る笹原の南側とに馬の背のように分断された峠です。麦草峠は標高2127m(国道としては日本で2番目の高所)で、この一帯に群生する「イワノガリヤス」というイネ科の植物が、麦に似た穂をつける姿から「麦草」と呼ばれたことに由来します。
麦草ヒュッテ駐車場の左奥から大きめの砂利階段を上り、麦草峠から白駒池を目指します。
登り詰めるとと樹林帯に入ります。途中にある黒曜の森は森林内の崖や倒れて持ち上がった木の根などに胞子体が下向きになるフウリンゴケが芝状の濃い緑色の群落をつくっています。
森を抜けると急に開けたところに出ます。木道の途中にある場所で、「白駒の奥庭」というところで、岩とハイマツのコントラストが美しく、木々の背丈が低く、岩の上を木道が跨いでいる感じでちょっとした空中散歩のうような気分になります。白駒池駐車場から白駒池に向かうと通らないので、麦草ヒュッテからのスタートを喜ぶ。
25分ほどで白駒池入口に着き、深呼吸しながら整備された木道を歩くこと500m、緩やかな上りを15分ほどで、最初の分岐点に着きます。左手が青苔荘経由で白駒池周回へ、真ん中が白駒荘経由で南歩道から高見石へ、そして右手が北歩道から高見石を目指すコースです。今回は体力のあるうちに「にゅう」を目指すため青苔荘経由を選択します。
白駒池分岐から青苔荘前を通り、その先のもののけの森を抜けると湖畔を歩きます。白駒池周遊を歩いていると、途中白駒池南岸からはニュウ(標高2352m)・稲子湯方面へ分岐があります。白駒池南岸の分岐から1時間30分の登山になります。
苔むす森をさらに進むと途中木道が敷かれた小湿原「白駒湿原」を進んでいきます。
湿原を抜けると針葉樹林に入る。「にゅうの森」が現れます。林床の倒木や木の根元などにマット状にミヤマクサゴケがの群落をつくっています。
湖畔から30分ほど歩くとにゅうへの分岐に着きます。ここから尾根道まで40分、登山道には木の根が這い、岩も多く滑らないように気をつけて歩きます。
稜線に到着。にゅう、中山方面に向かいます。白樺尾根からは小海リゾートシティリエックスへ2時間30分/しゃくなげ尾根からは稲子湯に1時間10分で向かいます。どちらも小海町に向かう道です。
木の根道の急登
大きな岩が見えてきたら登山道の岩場に。大きな丸石が多く、足場をしっかりとグリッドして登って行きます。
眺望が開ければ、頂上まであと少し。標高2352mのにゅう山頂は岩峰を登った上です。
写真は頂上からみた尾根筋で登山者が溜まっていりところが眺望が開けた場所。白駒池の標高は2115mでにゅうの標高は2352mということは標高差約230mしかないところ1時間半以上費やしていることからも岩場を登ることの厳しさを実感しました。
一旦分岐まで戻り、樹林帯の稜線をアップダウンしながら中山方面を目指します。
苔の森の中の道。後ろを振り返ると白樺林。

にゅう山頂から中山/高見石分岐のここまでまで約50分。中山山頂まであと10分ほどです。
中山展望台に向かう道のみどころのひとつが「縞枯れ現象」の森です。シラビソなどの林に見られるもので、木々が立ち枯れして、遠くからみると縞状の模様に見える現象で、その中を歩いています。
立ち枯れの木が減ってきて緑が多くなってきたら中山る最後の岩々の坂を登ります。
標高2496mの中山山頂。標柱があるだけで景色も見えず、展望台に急ぎます。
山頂から5分の広々とした岩礫地の中山展望台。今日は生憎の天候でまったく景色が見えず。本来なら蓼科山のような岩場の大平原が広がり、「縞枯れ現象」の森のある縞枯山が望めます。
中山展望台からは、少し急な岩の登山道をひたすら下り高見石小屋を目指します。森が深く、丸い大岩や丸太などが湿って滑りやすいところもあり、足元に注意して下ります。樹林帯の中歩くこと1時間、高見石小屋が見えてきま。途中には日当たりの良い岩の上に群落をつくるクロゴケが生息するオコジョの森があります。
高見石小屋から丸山(2330m)を経由して麦草ヒュッテを目指すコースもありますが、今回も白駒荘に下りる南歩道を選択。距離は短いが急坂で岩が露出し、狭い道が多い南歩道でも大丈夫であろうと選択。高見石小屋の庭先から下る。かなりの急坂で大き目の岩が露出し足元に注意しながら下ります。
白駒池周遊から高見石の行程については「北八ヶ岳の神秘の世界!森閑の原生林「苔の森」白駒池へ」を参照。https://wakuwakutrip.com/archives/19015