文殊菩薩が鹿の化身!里山の湯治場、信州上田「鹿教湯温泉」

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信州にはあまたの温泉がある温泉王国。それぞれ泉質も効能も違い源泉総数も1000を超えます。上田市街を抜け塩田平から松本平に抜ける国道254号線から、内村川にかかる鹿教湯橋を渡ると四方を豊かな自然に囲まれた鹿教湯温泉があります。254号線沿いには同じ丸子温泉郷を形成する霊泉寺温泉・大塩温泉もあり水清き湯めぐりの里です。鹿教湯・・・その地名は、その昔、鹿に化身した文殊菩薩が信仰厚い猟師に霊験あらたかな湯を教えたことに由来します。昭和29年(1954)に始まった環境庁指定国民保養温泉地選定に指定され、歓楽街的要素を持たず、頂きは1500m前後と信州の中では低めな四方の山々に囲まれてすっぽりと森の谷間に包まれるような静けさが特徴で、あたりの自然は里山の風景を残しています。「鹿教湯来る時や/杖ついて来たが/今日は薬師の広場で踊る/鹿教湯小唄のほがらかさ」 西条八十による「鹿教湯小唄」の一節に、この温泉の持つ魅力が詠われている。そんな山懐に包まれた心温まる癒しの温泉地を歩きます。

療養温泉地としてのイメージが強い鹿教湯ですが、それだけにこの温泉地が持つ癒しのパワーは強い。源泉数は6ヵ所と少ないが、湧出量は2490ℓと豊富で、泉温は25~56度と源泉によってさまざま、泉質は柔らかな単純泉です。

公共の駐車場に車を止め、背後に鹿教湯富士を頂く旅館街のある湯端通りから湯坂(別名中気坂)とも呼ばれる緩やかな坂道を下ります。山懐に包まれた独特の立地も手伝ってか、商店、旅館が建ち並ぶ素朴な温泉街を歩いて深呼吸するだけでも、なぜか心身が癒されるような気持ちになります。

公共の湯の文殊の湯を横目に内村川に架かる「日本のマディソン郡の橋」と呼ばれる珍しい屋根付き木造橋の五台橋が目に飛び込んでくる。正確な築造年は定かではないが、書物によると、元禄15(1702)年には既に修繕の記録があり、300以上はここに橋が架けられてきたことになる。「現世と神の世界を結ぶ橋」としても知られ、木々がしげり、川のせせらぎが心地良く響くその場所は大自然にくるまれているような静けさと安らぎに満ちていて神聖な趣があるが、毎年12月から「鹿教湯温泉氷灯ろう夢祈願」といって約200個の氷灯ろうに火が灯されますます幻想的です。                                          「信州「鹿教湯温泉氷灯ろう夢祈願」は氷の炎と湯の温もり」はこちらhttps://wakuwakutrip.com/archives/235

内村川のほとりにある共同浴場が文殊の湯です。男湯と女湯ともに温度の異なる大小の広々とした内湯とこじんまりとした露天風呂を備えています。もともと共同浴場の大湯があった場所に立て直されたもので、すぐそばには五台橋が架かり、橋の上には、湯上りに涼むには丁度よい椅子が置かれています。写真の麦億、渓谷沿いの建物です。

五台橋を渡り、橋から46段の石段を上ったところに温泉薬師堂があり、温泉薬師堂のお堂の中には病苦から救ってくれる薬師如来と仏法の守護者である仁王が共に祀られています。薬師堂の周りには病気平癒の願いとお札に千羽鶴やわらじが飾られていて、今も厚い信仰を集めているのがわかります。

 

薬師堂の傍らには、温泉を訪れた人々がそれぞれの願いを託した石仏を造り奉納した数多くの石仏が林立しています。

もう一つの屋根付の橋「寺沢橋」をはさんで佇む文殊堂には、その文殊菩薩が祀られています。薬師堂から文殊堂に通じる小径の途中、幻想的な木立の中に吉祥水があります。美ヶ原を源とするこの湧水のそっと触れてみてください。水場から飛び出す水にも愛嬌を感じてしまいます。

知恵の仏、鹿の化身で温泉の存在を告げた文殊菩薩を祀ったお堂が文殊堂です。約1200年前の奈良時代、聖武天皇の命で行基が巡錫でこの地を訪れた時にただならぬ霊気を感じ取り、ここを霊地と悟ったとのこと。奈良に戻り三体の文殊菩薩を彫ったうちの一体を弟子円行によって安置させ創立されたと伝わるのが文殊堂です。現在の文殊堂が建ったのは江戸時代中期の元禄14年(1701)に着工し、宝永6年(1709)に竣工したといわれ、屋根に特徴のある入母屋造りの建築様式を用い、欄間や向拝などに多くの彫刻が施されています。またお堂の天井には江戸時代後期の日本画の大家・谷文晁作と伝わる竜の絵があり、夜な夜な川の水を飲みに石段を下ったという伝説が残っています。

周辺には文殊堂も含め「二十一番名所巡り」という散策路も設けられており、スタンプ゚帳にスタンプを集めながら石段あり、緩やかな坂ありと変化に富んだ散策が楽しめることになっています。文殊堂の南にある紅葉橋と北のみどり橋は内村川に架かり、二つで夫婦橋とされ、夫婦で渡ると仲良く暮らせるといいます

温泉地では、夜は宿でのんびりくつろいでも昼間は町歩きをしたり、旅館の食事とは異なる美味しいものが食べたくなるもの。連泊する人が多い鹿教湯には美味しいランチスポットが多いのも特徴。特にカレーやラーメンなどが充実しています。小さい温泉街ながら3軒の温泉まんじゅう自慢の菓子店もあるのもいい。皮に餡に各店の個性を生かしていて散策途中に食べ比べしてみるのも一興です。おきな菓子舖の続きに目についた手づりカレーとケーキの店 「はくせん(白扇)」。木造りの可愛らしい店構えで地下への階段を下っていった店内は客席が15ほどのアットホームなくつろげる雰囲気。おすすめは表のメニューボードにあった本場シェフ直伝のバングラディシュカレー1150円や欧風カレー1050円。贅沢に洋酒を使ったティラミスなど手作りケーキも美味しいですよ。

セロリ、カボチャ、なす、ピーマン、朝鮮人参、ニンジンなど7種の揚げ野菜がのったバングラディシュカレー。辛口か中辛を選ばなければならずかなり辛いとのことで中辛がおすすめ。また時間をかけてじっくり炒めた玉ねぎの甘みと丁寧にとったブイヨンノのコクが絡み合う欧風カレーもすてがたい。写真は本格バングラディッシュカレー

冬の寒さには温かい温泉の温もりが一番。湯端通りまで戻って今回はムササビの舞う渓谷に面した露天風呂が名物の「つるや旅館」を訪れる。浴場は2か所で玄関の位置が3Fにあたり、3Fにあるのが「文殊の湯」で男女別の内湯と混浴のムササビつき?露天風呂です。2Fは「薬師の湯」で男女別の内湯とそれに続く露天風呂があった。どちらも同じ湯で飲泉可能である。泉質は弱アルカリ性単純温泉で高血圧症、リウマチ、神経痛とあるが、小生にはまだ用のない効能であるが飲泉しながらの”ぬる湯の長湯”はデドックス作用があるように感じるのであった。ムササビの巣だけではあるが雪のつもった森を眺めながらの渓谷の露天風呂はぬるめのお湯とあいまってのんびり湯に浸かれます。2Fの薬師の湯もこじんまりとしている。

信州らしい里山に囲まれた鹿教湯温泉には健康的に里山歩きを楽しめるようにと、いくつかの散策ルートが用意されています。中でも人気は、田園の道や、真っ直ぐに伸びるカラマツ並木、ダム湖の景色を望む遊歩道、奇岩の威容を愛でる山の道などを歩きながら、文殊堂や温泉薬師堂など21カ所の名所を辿る「鹿教湯二十一番名所めぐり」と名付けられたスタンプラリーです。集印帳は旅館、土産物店で一冊200円で販売されています。全長13Kmを一日で廻ることも、また2~3日かけてゆっくり散策することも、楽しみ方はいろいろですが、見事完歩した強者には賞状と記念品が進呈されるので挑戦してみてはいかがでしょうか。

信州丸子温泉郷・鬼女伝説の秘湯「霊泉寺温泉」と蕎麦を嗜む」はこちらhttps://wakuwakutrip.com/archives/167

 

 

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