三重県北伊勢で咲き乱れる紅白の梅の香りに春を感じる旅

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寒さが日毎に緩む頃、春に先駆けて梅の花が咲き出します。三重県鈴鹿市にある「鈴鹿の森庭園」では、日本の伝統園芸文化のひとつであるしだれ梅の「仕立て技術」の存続と普及を目的として、研究栽培農園が開花時期のみ園内を公開しています。名木200本が濃淡の桃色の大輪の花を咲かす様は、まるで桃色の滝のよう。まだ寒い時季節に艶やかな花の姿と甘い香りに誘われて野鳥たちも集います。鈴鹿市の北には、実梅も花梅も楽しめる広大な「いなべ市農業公園」が、南の津市には300本のしだれ梅が華麗な「結城神社」と、三重県伊勢地方には梅の名所があります。春を見つけに梅に苑へ出かけませんか。

鈴鹿の森庭園の華やかなしだれ梅は、日本の匠の歴史と技術が受け継がれた梅の名木。日本の伝統園芸のひとつ「仕立て技術」の存続と普及を目的として、しだれ梅の研究栽培を行っている農園が、開花時期のみ園内を公開しています。日本全国から集められた梅の名木200本とともに、名人と呼ばれる職人の手によって仕立てられた呉服枝垂が、雄大な鈴鹿山脈を借景に世界最大級のしだれ梅が、桃色の大輪の花を咲かせる姿には、和の伝統と雅を感じさせる絶景が楽しめます。

東名阪自動車道鈴鹿ICから約3km(約5分)椿大神社の近くにあり、駐車場は無料。入園料は開花状況により変動し、見頃時に最大1800円です。WEBチケットでの当日券購入は便利ですが、ライトアップ時期は当日券では再入場できないため、チケット売り場で1日券(ワンデーフリーパス+500円)がお得ですよ。

園内最大の見どころは、園内入口すぐの場所に植栽され、ひときわ目を引く「天の龍」と「地の龍」と名付けられた“呉服(くれは)しだれ”です。どちらも樹齢100年以上と推定され、現在品種が確認されている中では日本最古の呉服しだれと考えられています。高さ約7mの幹から垂れるしだれは息を呑む美しさで、花の大きさは2.5cm程度の中輪八重咲きで、花の色は淡紅色、満開になると覆輪という花弁のふちが白くなります。

しだれ梅「呉服(くれは)」は中国や日本でかなり古い時代から親しまれてきた梅ですが、“しだれ梅”は比較的新しく、江戸後期の文献に初めて登場します。昭和初期に刊行された「花梅名鑑」には、しだれ梅の品種として「呉服」「綾服」「大輪呉服」などの記載があり、現在では42種類ほどが確認されています。

「天の龍」と「地の龍」を堪能したら右手の見返り坂を上って展望台へ。途中に植えられた白加賀の梅の木にはメジロが群れをなしていました。

見晴らし台は園内と鈴鹿山脈が一望できる絶景ポイント。園内に咲き誇るしだれ梅と遠景の鈴鹿山脈が織りなす光景は、息を呑むような美しさ。見通しの良い晴れた日には釈迦ヶ岳が見えます。また梅園自体を日本庭園に見立て、手前に鶴と亀を模した「鶴島と亀島」や奥には「蓬莱山」といった日本庭園の伝統的な手法を取り入れ、「梅」を背負った鳥や山を表現しています。

呉服しだれの他、白滝しだれ、難波しだれ、八重寒梅、藤牡丹しだれ、鹿児島紅、白加賀、紅白の花が咲く珍しい品種の思いのままなどの30品種以上多品種、200本ものしだれ梅や立ち性の梅が約2万㎡の園内を鮮やかに覆い、観梅を楽しむことができます。見晴らし台の近くには「朱雀梅」と名付けられた難波しだれとその隣に藤牡丹しだれが植えられています。紅色/中輪八重咲の難波しだれは、花色が明るくよく目立ちます。難波性しだれ梅の代表的品種でほんのり紫がかった紅色が特徴。園内のしだれ梅の中で一番最初に開花します。藤牡丹しだれは、花の大きさが2.5cm程度の中輪、花の色は淡紅色で蕾は紫色を帯びる。鉢植えされているしだれ梅の代表的品種です。

荘美梅龍と青龍梅の場所が東。写真は中国の神話、天の四方を方角を司る霊獣・青龍を模した青龍梅で、「青」の原義は緑色植物とのこと。

青龍梅から下る「青龍坂」は都を守る四神のひとつ、東の青龍から名付けられた曲線を描くしだれ梅の坂道です。

美内すずえ先生の「ガラスの仮面」に紅天女の住む梅の谷が出てきますが、そんな世界観の谷と思える鈴鹿の森庭園に咲く天女の梅の前を通り

蓬莱山を模した北の小山へ。蓬莱山には左近の梅、右近の梅、北を司る玄武梅、そして開運しだれと植えられています。日本庭園での蓬莱山は庭の他のどの部分からも切り離されていて、島の美しさと行き来できないことの組み合わせは、人間にとって行き来できない幸福領域を象徴しています。

鶴島を過ぎます。奥の白いツツジは特に開花が早い品種・玄海ツツジsw、しだれ梅と同じ時期に花を花を咲かせます。白い花が園内をいっそう華やかに彩ります。

天の龍・地の龍の北、庭園の真ん中に位置する亀島には名前が付けられた梅の名木が植えられています。まるで地を這う龍のような姿をしていることから「臥龍梅」と名付けられました。

羽衣の梅」の幹には注連縄が張られています。

亀島を一周めぐって左右の龍門梅の間を通れば天の龍、地の龍に戻ってこれます。写真は右の龍門梅。

夜間のライトアップまでの間、いなべ市農業公園にある梅林公園に足を伸ばして観梅を楽しみます。約38haの広大な園内は、実梅を中心とした梅林と花梅がメインの梅苑に分かれ」、早春には東海エリア最大級となる約100種類4500本の梅が咲き誇ります。濃淡さまざまな紅梅と白梅がパッチワークのように咲き乱れる様子を展望台から見渡せます。

またピンクと白に染まる梅の木の間を縫うように整備された遊歩道では、梅の香りに包まれて早春の散策が満喫できます。

津市の「結城神社」に向かいます。後醍醐天皇を奉じて「建武新政」の樹立に貢献し、津で最後を遂げた南北朝時代の悲運の将・白河結城宗広公を祀り、建武中興十五社の一社にあたります。

 

創立は不詳なれど、ここは古くから結城の森と伝えられ、結城塚とか結城明神と呼ばれて崇められていました。寛永9年(1632)津藩主藤堂高次により千歳山からこの地に八幡社を遷祀した後も古社八幡宮と呼ばれ産土神と同様の崇敬を集めていました。文政7年(1824)津藩10代藩主藤堂高兌により社殿が造営され、結城神社と呼ばれるようになりました。結城宗広公の墓碑がある境内神苑には300本の華麗なしだれ梅が咲く誇る有名な梅の名所です。

ライトアップの前に四日市名物の四日市とんてきをいただきます。訪れたのは四日市の老舗とんてきと言えばの「まつもとの来来憲」。地元では人気の中華料理店で、昭和52年の創業当時からとんてき一筋です。四日市とんてきは、厚切りの豚肉をソテーして、濃いソースで炒めた料理でにんにくやキャベツを添えたスタミナ料理です。

「大とんてき」が一番人気のメニューで、国産の豚肉250gとボリューム満点。にんにくと一緒に濃いめのソースが絡められたグローブ状に切り込みを入れたお肉は柔らかく、パンチはあるもののしつこくなく食べれます。

18:00~20:30の間夜はライトアップされ、照らし出されるしだれ梅は、夕闇の中にシャンデリアのように照らされ、幻想的で優美な雰囲気に、昼間とは一変した空間が広がります。夜間も梅が楽しめ「映える写真が撮れる」とSNSでも話題になり、世代を問わず人気のスポットです。

写真のライトアップされた天の龍・

地の龍は昼間と違うまばゆいシャンデリアです。

散策路に置かれた竹明かりや灯籠なども風情を添えます。

この日は月との共演も見られました。

 

 

 

 

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