霊山八海山の麓、大自然の絶景とグルメを満喫する越後魚沼旅

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新潟県南部に位置する越後魚沼。日本百名山・越後駒ケ岳(2003m)、中ノ岳(2085m9、霊山八海山(1778m)の越後三山や日本百名山・巻機山(1967m)といった1000m~2000m級の山々に囲まれた魚沼平野の真ん中を清流・魚野川が滔々と流れ、懐かしい里山の風景が残り、四季折々の景色が楽しめるエリアです。隣接する十日町市との境を走る尾根ルート「魚沼スカイライン」からの絶景を堪能し、八海山の麓にある「越後ワイナリー」と八海醸造が運営する「魚沼の里」で食を満喫する旅にでかけます。

日本一の大河、信濃川とその支流魚野川との間に連なる標高1000前後の山脈を尾根づたいに走る魚沼スカイラインは、十日町市の十二峠と南魚沼市の八箇峠を結ぶ総長約20kmの観光道路です。途中に五か所ある展望台からは南魚沼の里山風景を見渡せます。魚沼丘陵の尾根沿い(山頂)を縦走する山岳道路のため、平地で行うような道路改良(2車線化・ゆるいカーブ)が難しく、道路が狭い場所や見通しの悪い場所など多く存在するので対向車には注意が必要です。

長野県北信地方と新潟県を結ぶ主要ルートで信濃川とJR東日本飯山線と並行して走る国道117号線から国道353号で清津峡方面に向かいます。清津峡入口をすぎて徐々に高度が上がり、しばらくすると十二峠トンネル手前に魚沼スカイライン十二峠入口の標柱が現れ、左の側道に進入します。最初の展望台は魚沼展望台(標高920m)で、正面の魚沼盆地中央部の眺望のほか、群馬県との県境に連なる巻機山等の名山が織りなす大パノラマを楽しめます。

展望台と道を挟んで反対側(西側)に当間山(標高1017m)山頂へと続く美しいブナ林が広がり標高差約100m、約20分のトレッキングが味わえます。

展望台を過ぎるとしばらく下り坂が続き、上越国際スキー場のリフト乗り場を過ぎると十日町展望台(標高730m)の広い駐車場に到着です。高台から見る景色は、全国に誇る「南魚沼産コシヒカリ」の稲穂が実り黄金に輝く田んぼが広がり、右手奥に塩沢石打、湯沢方面の眺望も楽しこむことができます。

10分ほど走ると地域の方々の寄付で建立された大きな護国観音がそびえ、裏手に設置された護国展望台を過ぎれば、枡形山の電波塔が迫ってきます。このあたりから先は痩せた尾根上の細い道ですが、駐車スペースのみの六日町展望台を過ぎれば道幅も広くなり最後の展望台(八箇峠側なら最初)の八箇峠見晴台(標高711m)に着きます。ここに駐車して200mほど歩いて戻ったところが、いま南魚沼の風景として注目されている絶好の雲海ビュースポットです。10月中旬から11月上旬のベストシーズンには魚沼平野に垂れ込める大雲海は息をを呑む迫力です。

解説板にある「中将岳の由来」には、かっこ右手に見える三角形の岩山を中将岳(682m)といい、建武の中興の功により越後の国を賜った新田義貞の第二子義興がこの山に築城するも完成しないうちに越前藤島で義貞が戦死し、城を捨てて上野に去りました。義興の官職は左兵衛佐でしたが築城を命じたのが義貞の官職が左近衛中将ということで中将ヶ岳と呼ばれています。とありこんなところにも歴史浪漫があります。

ここから1.5kmほど車を走らせば八箇峠側入口のある県道560号に合流し、六日町で国道17号に出ます。※写真は八箇峠側入口の標柱でお六(直江兼続の幼名)のイラストに導かれます。

国道17号を浦佐方面に車を走らせ先ずは越後ワイナリーを訪れます。浦佐駅東口正面にある田中角栄の銅像を見て右折します。上越新幹線の駅設置で六日町と小出が争い、中間地の浦佐に政治決断したのが田中角栄と言われています。

新潟県産ぶどうによる魚沼のワインにこだわり続けているワイナリー「アグリコア越後ワナリー」は、八色の森公園の先にワイナリー兼ショップがあります。

ショップ兼試飲カウンターの奥には壁一面の解放感あふれる大きな窓から越後駒ケ岳やその隣にギザギザの山頂部だけのぞかせた八海山の雄姿が見れます。

アグリコア越後ワイナリーは雪室があるワイナリーで、雪と融雪水による冷気で低温に保たれた雪室で貯蔵されたワインは、適切な温度で熟成されるため、アロマとブーケのハーモニーが絶妙なフルーティでまろやかな味わいです。赤白いずれも新潟産のぶどうを100%使用しています。カウンターでは無料試飲ができ、越後ワインカベルネ、越後ワイン雪季(メルロー)、越後ワインシャルドネ、越後ワイン雪季(セーベル・ケルナー)をいただきました。

昔から言われる“食欲の秋”。秋に食欲がわくのは、厳しい冬を迎えるために、熊さんのようにエネルギーを蓄えるために人に刷り込まれた本能なのかもしれません。でも新米に新そば、秋野菜やキノコや栗・・・と美味しい食べ物がたくさん取れることがその理由であることも確かです。ここ「魚沼の里」は広大な敷地の中に飲食店が点在し、食べ歩きで秋の味覚が満喫できてしまいます。

西に田んぼが広がり、東に長森山、その奥には越後三山の一つ・八海山。八海醸造が運営する「魚沼の里」に着くと、おいしいものに出会えそうな空気が漂っています。魚沼の里をめぐる場合、清酒八海山の約8割が生まれる酒蔵「八海醸造 第二浩和蔵」を境ににして右と左の2ブロックに分かれていて、右のブロックにあるのが長森山を背負い、魚沼地方の古民家を移築した「そば屋 長森」です。

低いくぐり戸を抜けると昔ながらの土間、囲炉裏のある板の間、太い梁が風格を放つ高い天井、そんな懐かしさを感じさせる落ち着いた広い和室の空間で蕎麦がいただけます。

魚沼地方のそばは、つなぎに「布海苔」を使うのが一般的ですが、あえて布海苔のつなぎを使わない「江戸前」をメインに「挽きたて、打ち立て、茹で立て」の三立てにこだわっています。また厳選したそば粉を使った風味豊かな味を2種類のそばつゆで堪能できます。魚沼風田舎つゆは、鰹節と昆布に加え、サバ、うるめ、煮干し、椎茸など幾種類もの素材からだしをとった薄味のつゆです。江戸前つゆは上品な鰹節と昆布だけを使ったシンプルな濃いめのつゆでつゆの違いを楽しめます。

2022年春にオープンした「にぎりめし てっぺん」は南魚沼産の新米コシヒカリをつかったできたておにぎりがテイクアウトでもイートインでも味わえます。口に入れると優しくほぐれるほどに柔らかで、ほんのり暖かく心が和むおにぎりです。イートインでは、選んだおにぎりといっしょにけんちん汁(小鉢付き)も食べれます。

里山のやさしい自然に包まれて心豊かな時間を過ごしてほしいとの思いから生まれた「菓子処 さとや」はこだわりの素材に日本酒や酒粕など魚沼の恵みを加えた和と洋の新しい味わいのお菓子を生み出しています。こだわりの饅頭や大福などが買えるほか、那須御養卵を使用した生地に米粉を加え、新鮮な酒粕を練り込んだ“さとやバウム”や“大吟醸どら焼き浩二郎”など日本酒のさまざまな素材をお菓子に生かした商品が並びます。2階の喫茶スペースやテラスで和洋の菓子を味わうこともできます。

断面が木の年輪に見えることから「幸せを重ねる」などを連想させ、縁起の良い菓子とされるバウムクーヘンは2種類あり、米粉を使用し、酒粕の甘味が感じられる「さとやバウム」と、外観が八海山の山並みをイメージして作られたキャラメル風味の「八海棒夢」です。「さとやバウム」は試行錯誤を繰り返しながら、生地になじむ酒粕ペーストを完成させ、風味豊かな優しい味わいを作り出すことに成功しました。「八海棒夢」は発酵バターとアーモンドがたっぷりです。店内では約100年前に日本に伝わったその伝統的な作り方で一層一層、木の年輪を刻むように焼き上げる様子を見ることができ、外まで甘い香りに包まれています。季節や天候で変わる焼き加減を微妙に調整しながら、丁寧に焼いている職人の技術と地元の魚沼らしさを追求しこだわりが、おいしい年輪を作り出しています。

おみやげは贈ることをテーマにした「つつみや八蔵」で選びます。魚沼産新米コシヒカリや日本酒八海山だけでなく、日本伝統の包装紙や美しい色で華やかなシーンを彩るラッピングまで取り揃えています。

左のブロックには一番奥の高台に「猿倉山ビール醸造所」がありその施設内に「猿倉山ビールバー」「リキュールショップ猿倉山」「SATOYA BAKERY」がはいっています。猿倉山(688m)とは霊峰八海山(1778m)に向かって左側に派生する支尾根のひとつで、大崎地区と城内地区の間にあり、トンガリ形の山容が特徴です。さらにその猿倉山と峰続きでビール醸造所の裏手にある長森山(538m)、カタクリの群生地で知られる六万騎山(321m)へと長い尾根を形成しています、

オリジナルクラフトビール「ライディーンビール」の醸造所で、ガラス越しに醸造タンクを見ることができます。広々とした一面窓ガラスになっている醸造所のある店内や外のテラス席からは、南魚沼の市街地が一望でき、景色を眺めながら、ビールに合うおつまみといっしょに出来立てのビールを楽しむことができます。テラス席から眺める真っ赤な夕陽も素晴らしいごとそうです。

禁酒法時代に失われてしまった自分たちのビールを取り戻すために、アメリカで始まったクラフトビールブームはいまや世界中に飛び火しました。本物のホップだけがもつ美しい香りとキレのある苦みが特徴のIPA(インディア・ペールエール)はアメリカ人を夢中にしました。大手ピルスナーが中心だった日本でも地方の醸造家を中心に伝統製法をベースに味を追求し、世界に誇れる新発想のビールが生まれてきています。

ここ魚沼の里の猿倉山ビール醸造所で造られるブランド名の「ライディーン」の銘は仕込み水である地元・南魚沼の名水「雷電様の清水」に由来します。霊峰八海山の山麓より湧き出るこの石清水は1日400トンもの豊富な水量を誇り、硬度2.4程度という清らかな極軟水で新潟県名水100選にも選ばれています。魚沼の里では、そば屋長森でも利用されています。ブランドを象徴するパッケージラベルには、醸造所周辺に出没する猿をイメージしたイラストが施されています。

「猿倉山ビール醸造所」をくだったところにある肉専用の雪室と工場を併設するショップ&レストランの「YUKIMURO WAGYU UCHIYAMA」では、大きな窓から魚沼ののどかな風景を満喫しながら雪国ならではの味、雪の力で熟成させた「にいがた和牛」や魚沼育ちの「雪ひかりポーク」が味わえます。

その隣にオーガニックコーヒーや素材にこだわったおやつなど、美味しいと安心をコンセプトにした「little M」があり、一杯ずつドリップしたコーヒーを出してくれます。

八海醸造のすべてのセクションの社員が利用する社員食堂をお昼の時間に限り、一般のお客にも利用できるように開放しているのが「八海山みんなの社員食堂」です。八海山醸造に勤めているように見えるでしょうか。

新潟の銘酒“八海山”を醸造する八海醸造が運営する食のテーマパーク「魚沼の里」で、一日食べて、飲んで、体験してと、たっぷり満喫すること間違いなしです。

越後三山のひとつ霊山・八海山は八海山大神が鎮座する信仰の山」はこちらhttps://wakuwakutrip.com/archives/5414

 

 

 

 

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