角田岬灯台からの絶景!越後西蒲三山「角田山」登山と岩室温泉

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越後平野(蒲原平野)の西側、日本海沿岸に聳え、北から角田山、弥彦山、国上山と連なる西蒲三山の一つ「角田山」は、弥彦山から連なる弥彦山塊の中では最も北に位置し、佐渡弥彦米山国定公園の一角をなします。越後七浦シーサイドラインが開通したことにより海側から登る選択肢が増え、登山道は7コース設定されています。標高は481.7mでさほど高くない山ですが今回は一番人気の海岸から岩場に沿って登る難易度の高い「灯台コース(2.8Km)」目安は上り2時間、下り1時間半を選択しました。角田山で最も眺めがよく最もきついと言われているコースは、海抜0mからスタートすることに加えてアップダウンを繰り返す難コースです。

角田浜海水浴場駐車場に車を停めてまずは角田岬灯台を目指します。登山口は判官舟かくし側の遊歩道に行くトンネルの手前、よく見ると岩山の右端、海岸に向かって左端にコンクリートの急な階段が隠れています。ただ灯台までの距離は短く、細くて急勾配の階段を5分ほど登り遮るもののない岬に辿りつけば、眼下に角田浜海水浴場、その先に真っ青な佐渡海峡が広がり、絶景が待っています。灯台の足元にある「判官の舟かくし」は文治3年(1187)3月源判官義経が兄頼朝の追われ、奥州平泉に海路落ちのがれる際、追ってを避けて舟とともに身をかくした洞穴と伝えられています。

日本海に臨む標高482mの角田山から派生する尾根の末端、角田岬に建つ白亜の灯台が角田岬灯台です。灯高は12.57m、海面から灯りまで49.7mの高さに位置し、恋する灯台に認定されています。

灯台裏から登山道に入ります。幅の狭い岩のある尾根道や岩を削った急な階段を15分ほど歩くと、振り返れば辿ってきた尾根道の先に角田岬灯台が小さく見え、白い灯台とその先の青い大海原まで見渡せる絶景です。とても低山と思えない景観に暫し目を奪われます。この先しばらくは何度も振り返ってしまうコースです。

縦走しているかのような尾根道が続き上ったり、下ったりを繰り返します。尾根の西側を見下ろすと国道402号(越後七浦シーサイドライン)が雷岩貫いて通っています。ここまで30分ほどですが息が荒くなっています。

さらに進むと今度は山の表情がかわりごつごつとした岩場が続きます。歩きにくくはありませんが、滑らないように注意しながらアップダウンを繰り返して尾根を進んでいきます。振り返ると灯台から登った一つ目のピークがしっかりと目にはいります。

日本海の荒波と溶岩が作り上げた景色に感嘆しながらまだまだ続く岩場を、登ったり下ったりを数度繰り返します。二つピークを越えるので全然高度が上がっていかないように思えるのがきついです。

1時間ほどで梨ノ木平になりブナ林の中を通り、30分ほど歩くと他の登山道と合流する五ヵ峠分岐に到着します。ここまで約2.1km、ここからはなだらかな楽な道になります。

案内板には山頂まで747mと標されていますが山頂まで小一時間歩きます。木道も整備されていて歩きやすいですが遠く感じます。途中利用されていない三望小屋やその先に三望平という少し広いスペースがありますが特に展望がいいわけでもなく先に進みます。

三望平を過ぎると下りもありますが最後は上って山頂です。山頂は広く整備されていますが特段展望がよいわけでもなく暫しの休憩で下山することに。実は山頂から少し東側山麓へ下る稲島コースという登山道を少し下った観音堂と呼ばれる地点から広大な新潟平野が一望できます。今回は岩室温泉「ゆもとや」での昼食付入浴の時間に間に合わせるためそのまま駐車場目指してピストン下山です。

岩室温泉は江戸時代、佐渡の金輸送の大動脈でもあった北国街道の歓楽街、越後一の宮・彌彦神社の精進落としの温泉地として発展してきた弥彦山の北、多宝山山麓に広がる温泉地です。「新潟の奥座敷」などと呼ばれる岩室温泉は別名「霊雁の湯」とも呼ばれます。正徳3年(1713)村はずれの老松の下の岩石の間に霊泉ありとのお告げから村はずれ一帯を探すと、一羽の雁が泉流に浴して傷を癒していたことにより源泉を発見したとされる伝説に由来します。その源泉跡は今回日帰り入浴をさせていただくゆもとやの裏手・温泉公園として保管されています。

ゆもとやに隣接するゆもとやダイニング花なり亭では11:30~14:30(LO14:00)で温泉ランチとしてランチ利用で入浴料が無料(通常\1000)で利用できるのです。海鮮丼セット1500円をいただいて湯に浸かれば至福の時間が過ごせます。

開湯300余年の岩室温泉の玄関口に建つのが明治13年創業の老舗温泉宿「岩室温泉 ゆもとや」です。館内に一歩入ると5階まで吹き抜けの広々としたロビーラウンジ、大きなガラス窓の向こうには日本庭園が広がり、一幅の絵のような景色に魅了されます。

自慢の湯殿は、大きく取られた窓から四季折々の自然と光を感じる大浴場と木のぬくもりを感じさせる趣のある大きな丸太の露天風呂がある「夢殿」と、明るく清潔で広々として洋風の大浴場と大きな岩を使った野趣あふれるお風呂が特徴の「雁の湯」の二つがあります。時間帯で男女が入れ替わりますが、今回は雁の湯」に入ります。

先人たちが守り続けてきた温泉は、「霊雁泉」と称される良質の硫黄泉で、硫黄の香りが漂い湯ざわりつややかな美肌の湯が注がれています。温泉の湯色もいつもは透明ですが、日によってほんのり乳白色になることもあります。湯上り後は体の芯までぽかぽか温まり元気をもらいました。

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