ひと足早い春の訪れを感じる!渥美半島菜の花浪漫街道ドライブ

※この記事で紹介する内容にはPR・広告が含まれています。

愛知県最南端、太平洋に細長く突き出る渥美半島は黒潮おどる太平洋と波静かな三河湾を望む三河湾国定公園・渥美半島県立自然公園に含まれる美観の風光明媚な地です。渥美半島を走る国道259号と42号は、日本風景街道「渥美半島菜の花浪漫街道」の一つで伊良湖岬周辺から渥美線沿線まで菜の花ドライブを楽しむことができます。また半島の先端には伊良湖岬灯台や湾曲する美しい砂浜が続く恋路ヶ浜などみどころ満載です。暖かな日差しあふれる早春の渥美半島を彩る菜の花で、浮き立つような春の訪れを求めて出かけます。

今でこそ渥美の春の顔である菜の花ですが、始まりは昭和52年(1977)に遡り観光誘客のために植栽。その後、遊休農地対策に増やし菜種油を採取するまでに至り、今では渥美半島の大半を占める愛知県田原市内で観賞用・搾油用に約25ヘクタール、約1250万本もの菜の花が植えられています。暖かな日差しあふれる早春の渥美半島では、12月頃から開花、3月末まで恒例の「渥美半島 菜の花まつり」が開催され、体いっぱいに季節の訪れを感じることができます。

東名高速を音羽・蒲郡ICもしくは豊川ICで降り、国道1号線で豊橋にはいり、豊橋バイパスから道259号線田原街道でまずは渥美半島観光の拠点であり情報ステーションでもある道の駅「田原めっくんはうす」に向かいます。メイン会場のある伊良湖まで菜の花が半島中で楽しめるため、立ち寄りながらのドライブになりますので、渥美半島の入口、国道259号沿いにあるこの道の駅でまずは観光情報をゲットします。

また渥美半島の恵みを気軽に味わってほしいと始まった「渥美半島どんぶり街道」も開催されていてお昼ごはんの情報も必須です。食材の持ち味を生かし、技とアイデアにあふれた楽しい丼が味わえるお店が30店以上、興味がどんどん湧いてきます。

古来より田原街道と呼ばれ、関東と伊勢神宮を結ぶ道だった国道259号。伊良湖岬、サーフィンのメッカである太平洋ロングビーチなどの砂浜が続く太平洋岸に並走する国道42号。日本風景街道「渥美半島菜の花浪漫街道」は、この渥美半島を走る国道259号と国道42号を軸としたルートで、伊良湖岬周辺から渥美線沿線まで菜の花ドライブを楽しむことができます。

まずは朝ごはんということで国道259を走り馬草口の海辺にあるベーカリーカフェ「ohaco」へ。優しい笑顔は印象的な夫婦が営むカフェです。

窓の外に海を望む絶好のロケーションで毎朝暗いうちから作り始めるという自家製のパンやベーグルが8時から開店するモーニングでいただけます。香り高いオリジナルブレンドコーヒーの値段でいっしょにトースト、ゆで卵、サラダ、デザートがついているのです。しかもプラス300円でトーストがベーグルサンド(ハムチーズ)セットや白パンセットにできるのです。ゆったりとしたカフェスペースで味わうのもいいですよ。

お店の中は緑の木々の向こうに青い海の見える特等席の窓際のカウンター席にテーブル席3卓、そしてソファー席2箇所と寛げる空間を演出している。

国道259号を更に西へ走らせると高木東交差点近くに「スィーツ&ジェラテリア Baroque」の看板と等身大の牛をかたどったベンチが見えてきます。バロック音楽を聞かせながら牛を飼育することで知られる、牧場「パラダイス」が営むジェラテリア。ストレスなく育てられた乳牛から搾った生乳を店内で加熱・殺菌し、ミルクの味わいを生かしたジェラートに仕上げています。注目は、イチゴや菜の花といった地元素材によるフレバーです。

春の太平洋を眺めながら「渥美半島菜の花まつり」のメイン会場である伊良湖岬の東、国道42号沿いにある「伊良湖菜の花ガーデン」に向かいます。車を走らせていると黄色い風景が目に飛び込んできて、まるで半島一帯が菜の花畑のパッチワークのように、陽光の中で明るい色彩をちりばめています。太平洋の穏やかな青海も望めます。

メイン会場となる伊良湖菜の花ガーデンは、約4ha、120万本の菜の花が咲き、25mプールでいえば、約144個分の広さに相当します。一面の菜の花畑で「菜の花狩り」や「菜の花迷路」を楽しむことができ、カップルや家族連れに例年大人気です。春の陽ざしを浴びた菜の花のお土産に5本100円で出来る「菜の花狩り」はいかがですか。ラッピングしてお土産としてお持ち帰りできます。

「巨大菜の花迷路」では、迷路の中をあっちへ行ったり、こっちへ来たりとのんびり菜の花を眺めながら散策するもよし、相手と競争しながら出口を探すのもよしで、見渡す限りの黄色の菜の花畑に優しく包まれます。なっちの丘からは大パノラマの黄色いじゅうたんを眺めることができます。

早春の風に茎を揺らす幸せイエローの菜の花、みずみずしい花の匂い、そしてフェニックスの木が南国風の雰囲気を醸し出しています。菜の花畑満喫エリアにある二人掛けの可愛いブランコは、あふれる花に囲まれた記念写真スポットです。素敵な想い出を飾る一枚を是非ここでいかがですか。3月にもなると、蜜を求めてミツバチやテントウムシがやってきて、自然とのふれあい感は最高です。

満開の菜の花を眺めながらほくほくあまーい「菜の花コロッケ」をかじりながら見渡す限りの黄色のじゅうたんに優しく包まれてみます。コロッケは菜の花がまじり、ジャガイモの甘さの中に菜の花のほろ苦さがアクセントになっていて、菜の花の緑にコーンの黄色が鮮やかです。周辺の店では菜の花スイーツや菜の花料理も色々味わえます。

菜の花まつりの余韻に浸りながら菜の花ガーデンを後にして、ここから先は豊かな自然に恵まれた渥美半島巡りへ。太平洋側の美しい海岸線を望む絶景を眺めながらのドライブとなります。このあたりは渥美サイクリングロードの愛称で呼ばれる愛知県道497号田原豊橋自転車道線で日本の道100選に選ばれています。

まずは「日出の石門」へ。海岸に降りる入口に車を停めて長く細い階段を下りていきます。途中には展望台から「片浜十三里」という日出の石門から東に緑の防潮林と砂浜がまっすぐに続いています。伊良湖から浜名湖まで約50㎞を太平洋に面して一直線に続く絶景の海岸線が見渡せます。

また近くには柳田國男が明治31年(1899)に伊良湖に滞在し、椰子の実を拾った話を親友の島崎藤村に語ったときに生まれた「名も知らぬ 遠き島より流れよる 椰子の実一つ」と藤村が詠った詩の記念碑があります。

また昭和11年(1936)にはこの詩に大中寅二が曲をつけ、東海林太郎が歌い全国的に有名になり国民歌謡になりました。

日出の石門」は約2億年も昔にできた石“チャート(堆積岩)”が永い年月をかけて太平洋の荒波にさらされたことにより中央に巨大な岩の穴ができた奇岩です。その名の通り、日の出の時に美しいシルエットを見せてくれます。陸の日出の石門と沖の日出の石門とがあり、間近から見ることができる陸の日出の石門の水平線は神秘的です。

菜の花まつり会場近くにある、海を目の前にした道の駅「伊良湖クリスタルポルト」は、フェリーの玄関口。鳥羽や知多半島との間を結ぶフェリーや篠島・日間賀島への高速船のターミナルを兼ね“海の駅”としての役割も担っています。また「やしの実博物館」もあり、2階には観光案内カウンターもあるので伊良湖岬周辺の観光情報が入手できます。ここを拠点に伊良湖港から西へは、伊勢湾フェリーで三重県鳥羽まで55分、さらに足を伸ばして伊勢神宮へ、名鉄フェリーを使えば知多半島師崎まで40分の船旅が楽しめます。

伊良湖岬は、万葉の昔から今日まで多くの文学者の心を魅了した地で、岬の海風に包まれながら、伊良湖岬灯台を経由して恋路ヶ浜までの一周1時間の文学散歩ができます。

伊良湖岬灯台、恋路ヶ浜を目指して、まずは「日本の道100選」のモニュメントがある駐車場に車をとめます。海に向かって歩いていると、どこからともなく香ばしい香りがしてきますが、ぐっと我慢して先を目指します。

「恋路ヶ浜」と「伊良湖岬灯台」は、その美しさから恋人たちのプロポーズが似合うスポットとして恋人の聖地に選ばれています。恋路ヶ浜のモニュメントにある鐘は「幸せの鐘」といい、この鐘をふたりで鳴らしながら、恋路ヶ浜に向かって願掛けをすると、願いが叶い幸せになれるといいます。ほかにも恋路ヶ浜で朝日を浴びながら願掛けをするとよいとか、伊良湖岬灯台南の、海に一番近いところに立ち、対岸にある神島灯台に向かって願いをかけるとよい、など数々の伝説があり、まさに恋人たちの聖地なのです。

近くには願いのかなう鍵という場所があり、二人の願いを叶えようと鍵をかける恋人たちの定番スポットになっています。願いが叶ったら、二人で鍵を外しに足を運びましょう。「願いが叶う鍵」を二人で取り付けた後は、真っ白な砂浜の上を歩きながら陽光でキラキラ輝く海を眺めれば、ロマンチックムードも最高潮に。

遊歩道を伊良湖岬灯台に向かう途中振り返れば、昔、恋ゆえに都を追われた高貴な男女がここへ逃れてきたという伝説がその名の由来の「恋路ヶ浜」が見えてきます。日出の石門までの約1km、太平洋の荒波をうけて美しく湾曲する白く美しい砂浜で、遠くには沖の日出の石門が見えますよ。NHK大河ソラマ「どうする家康」で日出の石門近くの海岸がロケ地になりました。

「日本の渚百選」や「日本の白砂青松100選」にも選ばれているほか、潮騒の音が「日本の音風景100選」にも選ばれています。夏場ならつい泳ぎたくなるほどの素敵な海岸ですが、実は遊泳禁止のエリアなのです。

灯台までの道のりは、伊良湖の漁夫であった糟谷磯丸の歌が刻まれたレリーフが並ぶ整備された遊歩道。すぐ横に荒波が打ち付ける様子が見られ、大自然の力を目の当たりにできます。

恋路ヶ浜から一本道を岬のほうに進むと、太平洋に多くの船が行き交う風景が飛び込んできます。伊良湖岬から三重県鳥羽までの海幅は約23km、伊良湖水道と呼ばれ、島が点在する狭い海道の北側に渥美湾や伊勢湾があり、南には遠州灘が広がります。名古屋港へ向かう船、また伊勢湾から外海に出ていく船などがたくさん行き交う海上交通の要所となっています。さらに、岬を回り込むように進むと、白亜の灯台が突然目の前に現れます。

伊勢湾や三河湾の入口である愛知県の南端、渥美半島の最先端に立つ白亜の灯台「伊良湖岬灯台」は、昭和4年(1929)以来、海を行き交う船の安全を守りつづけてきた「日本の灯台50選」に選ばれています。ここからは三島由紀夫作「潮騒」の舞台にもなった神島まで見渡せ、目の前に広がる青い海と白い灯台とのコントラストが美しく、晴れた日の夕日が沈む頃はロマンチックなムードになるのです。平成18年(2006)には、恋路ヶ浜とともに「恋人の聖地」に選定されています。

うららかな春の陽射しとともに海辺の往復30分弱の散策はちょうどよいリフレッシュになります。

恋路ヶ浜の駐車場前には、地元の名産が味わえる飲食店が並んでいてとれたての大あさりを直火で焼いてたべさせてくれます。香ばしい香りにそそられるままに店頭で大アサリを焼いている萬八屋へ足が向きます。その名の通り、殻の長さが10cmほどもある大アサリは、伊勢湾や三河湾沿岸地域の特産品として知られ、古くから名物となっています。半島の内側、三河湾は太平洋から流れ込むプランクトンが豊富で、矢作川と豊川の淡水が混じり生育環境が良く、日本有数のアサリ漁獲地として知られます。名前は大アサリですがアサリではなく、正式名はウチムラサキ貝といい、貝殻の内側が濃い紫色であることに由来し、普通のアサリと比べてとにかく大きいのです。殻の幅もふっくらとして厚みがあるのが特徴です。恋路ヶ浜にはこの大アサリを看板メニューにする食堂が数軒並んでいます。

3個はいって500円を注文すると店頭の水槽から取り出された大アサリが奥の焼き台で調理されて待つこと数分で来ます。香ばしい醤油の焦げた匂いが食欲をそそります。ほどよく焼けた大アサリの身は、もっちり、ぷりぷりして、普通のアサリとは異なる食感で味わい深い。かむほどに磯の香りに包まれ、ほくほくとした肉厚の身からにじみ出た殻の底に残った汁がまた絶妙です。貝柱やヒモと呼ばれる外套膜、内臓、水管など大アサリは捨てるところがなくすべて食べられます。

国道42号、通称表浜街道を東へ向かうと、サーフィンのメッカである太平洋ロングビーチにある道の駅「あかばねロコモーション」があります。太平洋が眺められる地域をつなぐ観光中継ステーションでもあります。美しい夕日に出会うなら谷ノ口交差点を右折して表浜に出れば、遠州灘の夕日に浮かび上るサーファーの姿や沖合に向かってキャスティングする釣り人の姿に出会えます。ここからさらに豊橋・浜松へと足を伸ばしてみるのもいいです。

※「渥美半島どんぶり街道」でおすすめは「天ぷら和食 さくや」です。番組でホトチャンが食べていた「大あさり味噌かつ丼」は、大あさり2つと地元産の野菜のフライが計5つ、ドーンとのって登場します!フライとごはんの間には地元産のキャベツやレタスが敷き詰められているせいか意外にあっさりしていて箸が進みます。自家製のみそダレとの相性もバツグンです。番組では他に、とこはるの「毘沙護丼」、グリル華の「あなご天丼」、鈴木屋の「生ちりめんの玉子とじ丼」も紹介していました。

おすすめの記事