天空の花園へ!すずらん咲き誇る信州富士見町“入笠山”登山

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自然豊かな伊那市旧高遠町・長谷町、富士見町にまたがる信州 「入笠山」。6月には季節を彩る信州随一のすずらんの群生地として有名です。幻想的な雰囲気が漂う入笠湿原、山頂に広がる360度の大パノラマの絶景、一歩踏み込んだそこは自然に満ちた遊歩道を歩くまさに天空の楽園です。のんびりディハイキングからお手軽トレッキングコースまで楽しみ方は色々あります。爽やかなスズランとの出会いを求めて入笠山にでかけます。

4月の桜、5月の薔薇そして6月の紫陽花の季節のあいだにひっそりと咲くスズランで有名な入笠山は、長野県の中西部にある赤石山脈(南アルプス)北端の標高1955mの山で、日本300名山や決定版花の百名山(花の百名山地図帳)に選ばれている山です。 富士見町と伊那市の境界にあり、2000m近い山ですが富士見町側からのゴンドラリフトや道路が山頂近くまで開いているので比較的容易に登頂することができます。

この山への登山は、アプローチがそれほど行程が長くない割には八ヶ岳をはじめとする眺望がとても良く、のんびりとディハイクを楽しみたい人や週末に軽い運動をしたいという人にもぴったりです。まずは山頂付近にある御所平峠駐車場に車を置いて入笠山山頂を目指します。

標高1800mの御所平峠に建つマナスル山荘がこの山の登山口にあたり、御所平峠から入笠山山頂までは、表登山路で所要時間30分程で登れるのです。歩き始めてすぐに左側を見ると、季節の花が咲き乱れる御所平お花畑があります。ここは初夏にすずらんが可憐な白い花を咲かせる群生地として知られていますが、季節ごとにヤナギランやクガイソウなど違った種類の花を観賞することができます。

少し急な道が続きますが、このあたりに咲くレンゲツツジの鮮やかな花に励まされながら登っていきます。足場の悪い岩場のような所もあるので急がずに気をつけて登って下さい。登山口から30分程ゆくと視界が開け、青空が目の前に見えると入笠山の山頂(1955m)に到着です。入笠山というユニークな名前の由来は、山の形が冬に保存用に積み重ねて置かれる稲わらの束(ニュウ)の形に似ているからとか、編み笠に似ているからという説があります。

山頂からの展望は、まさに360°の大パノラマという言葉がふさわしく、深田久弥の「日本百名山」のうち22山を見ることができます。特に目前に迫る八ヶ岳の姿は圧巻です。また、中央アルプスや南アルプス、遠くにそびえる北アルプスなどの眺望も抜群なのです。天気がよければ遠くに富士山が見えることもありますよ。

下りは同じ道を戻ることもできますが、別ルートとして「岩場迂回コース」から「裏登山道」で20分、物騒な名前の首切清水がある首切り登山口まで降りて、入笠湿原まで歩くコースもあります。

下山したあと、遊歩道を10分程歩いて入笠湿原を目指す。遊歩道脇には、クリンソウの群落も見える。

入笠湿原」は、入笠山麓の標高1734mに位置する、面積約1.85ヘクタールの湿原です。春から秋にかけて様々な草花が咲くことから、入笠登山と共にたくさんの人が訪れます。入笠湿原の名は昭和52年(1977)に富士見町や山小屋関係者によって名付けられました。

「入笠湿原」一帯には、すずらんの咲く時期を同じくして白い五弁の花をつけるコナシ(ズミ)が見頃になっています。山荘「山彦荘」のある入笠湿原の入口から右に木道を下っていきます。頭上に白い花の咲き乱れるトンネルの中を湿原に設置されている木道を歩くと、とても爽やかな気分になります。コナシも入笠湿原の代表的な木なのです。周りの白樺の白や新緑、クリンソウの赤色、レンゲツツジのオレンジと相まって目を楽しませてくれます。霧が立ち込めるとうってかわって幻想的な雰囲気になりますよ。

途中の分岐からゴンドラリフト駅のあるアカノラ山に通じる元スキー場だった斜面に木の階段が設置されていて登っていきます。

この斜面に日本すずらんの群生地があり、6月中旬から6月末頃までの間、100万本の日本スズランの白い可憐な花が沢山見え、『純愛』の花言葉がまさしくピッタリであることを実感します。

すずらんは名前のように鈴のような花をつけるユリ科の植物ですが、日本原産のすずらんとヨーロッパ原産のドイツすずらんの二種類があります。日本すずらんの花は小さく花茎も低いので屈んでみないとその可愛らしさがわからないのでよく目を凝らしてみてください。

ゴンドラ山頂駅下車すぐのところには入笠すずらん山野草公園があり、誰でも手軽にお花畑に身をおけるスポットです。雄大な八ヶ岳とともに、6月には20万本のドイツすずらんの群生が迎えてくれます。ここは一年を通して四季折々の旬な花が咲き乱れ、いつ行ってもたくさんの花が迎えてくれる心華やぐ場所です。

日本すずらんと違い、花も幾らか大きく花茎も少し高めで、見た目にもはっきりその可憐さが伝わります。是非日本すずらんと比べてみてください。

デートやドライブにぴったりのロマンティックでプロポーズにふさわしい場所を「恋人の聖地」に、というのが恋人の聖地プロジェクト。桂由美さんなど著名な方々が選定委員をされ、金色の銘板の設置してある場所を「恋人の聖地」としています。

八ヶ岳方面から富士見パノラマリゾート見ると、ゲレンデコースで区切られた森がハート型であることから「恋人の聖地」に認定されています。八ヶ岳展望台からはちょっと分かりにくいですが、説明書を見て思い浮かべてみることに。富士見町は一年を通して晴天率が高く、標高1780mの八ヶ岳展望台では、爽やかな空気と雄大な八ヶ岳に出会えます。

※入笠湿原は、花の楽園として多くの人々に知られるようになり、観光客が年々増加傾向にあります。特にすずらんの開花時期はマイカーで訪れる観光客が多く、入笠山の駐車場が不足し非常に混雑した状況のため、8時から15時の間入笠山マイカー規制が実施されています。そのためマイカー規制の前に山頂付近にあるマナスル山荘・御所平峠駐車場に着くのが最も距離の短い登山コースになりますが、マイカー規制時間中であれば、3億年前に形成された高層湿原である「大河原湿原」近くの大阿原駐車場から裏登山道で山頂まで徒歩40分です。ここから御所平峠までは代替交通連絡バスが利用できます。

一番遠い駐車場が沢入駐車場で、山頂まで沢入コースを歩くこと90分です。駐車台数に限りがあるので、富士見パノラマリゾート駐車場からゴンドラリフトの利用をおすすめします。標高差730Mのゴンドラリフト(流星)で快適に空中散歩が楽しめます。帰りは「入笠牧場」を通り、高遠や諏訪方面に足を伸ばすこともできます。(牧場の門は開けたら必ず閉めてください)

 

 

 

 

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