
高ボッチ高原は、塩尻市と岡谷市にまたがる高ボッチ山(標高1665m)に広がる高原。山頂からは360度の眺望が開け、北アルプスの山々をはじめ、中央アルプス、南アルプス、八ヶ岳、御嶽山を一望でき、諏訪湖の向こう側に富士山を望む日本屈指の撮影スポットです。アニメ『ゆるキャン△』の聖地としても知られ、車で頂上直下まで簡単にアクセスでき、山頂まで徒歩10分で登ることができるのが魅力です。360度の絶景を楽しみながら緑の中をのんびり歩いてみてはいかがでしょうか。
高ボッチとは、「だいだらボッチ」などと呼ばれる巨人が腰を下ろしてひと休みしたところという説や「ボッチ」とはアイヌ語で巨人とか巨大という意味があって高い山あるいは大きい山という説、「ボッチ」とは高いところにあるくぼ地という説など諸説あります。
アクセスは松本・塩尻方面からでは、長野自動車道塩尻ICでおり、東山山麓線から高ボッチスカイラインを崖の湯温泉経由で約7km、約30分です。岡谷・山梨方面からだと国道20号線(甲州街道)から高ボッチスカイラインで約9.4kmを走って目指します。アニメ『ゆるキャン△』で、志摩リンちゃんはヤマハVinoに乗ってソロキャンプに向かった道が、国道20号から高ボッチスカイラインで山頂を目指していました。
高ボッチ高原第二駐車場(標高1640m)に車を停めます。パノラマ展望台やでいだらボッチ館前にある200台は停めれる駐車場で、キャンピングスペースも併接しています。
パノラマ展望台からは北アルプスが一望できます。左手に穂高連山、遠くに尖った槍ヶ岳に美しい山容の常念岳、正面に燕岳と連なっています。
第二駐車場から高ボッチ頂上まで歩いて約10分400mも距離。誰でも気軽に高ボッチ山山頂(標高1665m)に登頂できます。
日本一のシャッターポイントとも言われる山頂からは、諏訪湖とその奥に八ヶ岳連峰と中央アルプスに挟まれた間から富士山が望めます。
山頂に設置された公共1級基準点「信濃の国の重心」は、長野県歌「信濃の国」の制定50周年を記念して設置されたもので、信濃の国の重心の決定については、平成12年に国土地理院がまとめた技術資料を基に求めたものです。本来の重心位置は本点より北北東に118.566m離れた地点にありますが、自然保護と周知の観点からこの地点に設置されています。
山頂から戻る途中、休憩小屋を過ぎたところで遊歩道に入り、ふれあい広場展望台に向かいます。高原に吹く爽やかな風がススキの穂を揺らし、心地よく遊歩道を歩いていきます。前方の南アルプスから御嶽山が顔をのぞかせていました。
ふれあい広場展望台からもススキ野原の先に諏訪湖を見下ろせ、遠くに富士山が雲の上に頭を出しています。右手に見える山並みは南アルプスで左手から甲斐駒ヶ岳、北岳、間ノ岳と続きます。
展望台から下って高ボッチスカイライン沿いの展望広場へ。駐車スペースもあり、山名を示した石碑が立っています。ここからも諏訪湖が望めます。
第一駐車場の高ボッチスカイラインを挟んで向かい側には、見晴しの丘展望台があり、2~3分ほど階段を上ります。ここからも諏訪湖を望み富士山を見ることができます。
第一駐車場を横切り旧草競馬場へ。だいだらボッチ伝説よろしく休息のために腰をおろした跡が窪地となったとという伝承が残るその窪地をトラックに利用していましたが、2025年から高ボッチ高原観光草競馬の後継のイベントとして「高ボッチFES」が開催されています。大勢のメンバーで同じ楽曲を同時に演奏する音楽イベントでモニュメントとして木材で作ったドラムが置かれていました。
昭和28年(1953)に創設された高ボッチ高原観光草競馬は夏のビッグイベントとして全国各地からポニー馬や競走馬が参戦して行われた草競馬の競技会でした。しかしながらコロナや出走予定のポニー馬などの確保が難しいとして事実上2019年度の大会をもって廃止されました。埒に囲まれた1周400m左回りのコースは幅10mにも満たなく、アップダウンは激しい。正面と向正面では10m近い高低差があります。円形コースdすが直線部分は100m足らずでコーナーの曲がり急です。往時の走っていたポニー馬を浮かべながら競技場を走ってみるのも気持ちがいいかもしれませんよ。
高ボッチ牧場を左手に見ながら第二駐車場に戻ります。高ボッチ牧場は、総面積60haで、放牧期間は例年6月中旬から9月末までとのことで、残念ながら牛の放牧を見ることができませんでした。雌牛は9月~10月に出産するため、その1か月ほど前までの間、歩き回ることで足腰を鍛え、出産しやすい体づくりにつながるとのことです。
塩尻市内に戻りそば屋さんへ。旧中山道の本山宿・本山地区が、「蕎麦切りといっぱ、もと信濃ノ国本山宿より出て・・・」(風俗文選1706年刊)という史書にその名を残すように塩尻はいわばそば文化のふるさとです。塩尻駅近く、自宅をそのまま店舗として使った親しみやすい店構えのお店が「そば屋 しみず」です。店主がサラリーマン生活の中で偶然目にした書『そば打ちの美学』に魅せられ、著者大西利光氏が営む上田柳町の名店「おお西」で第二の人生をスタートしたお店も創業25年になります。
そばは、吟味した黒姫産と八ヶ岳産を使った4種。大きさの異なる全ての玄そばを丸抜きし、石臼で挽いた「挽きぐるみ」は独特の食感とそばの甘みを楽しめる。そばの実の外層部の粉を主体に打った「田舎」はそばの香りを楽しむ。そばの芯の粉のみで打った「更科」は真っ白いそばのほのかな香りと上品な甘味が楽しめる。このそれぞれ特徴のある3種類のそばを楽しめる盛り合わせが「高ボッチ」1650円で、一番の人気メニューとのこと。高ボッチ高原の帰りに「高ボッチ」を食べるのも素敵です。
そして数量限定の最高峰のそばが当地の名を付けた「玄蕃之丞」1430円です。標高1300mの信州八ヶ岳高原、寒暖差の激しいそば畑で栽培された信濃一号は、霧下そばとして有名ですが、さらにそれらの大実のみを厳選し、低温高湿庫にて保管し、そばを打つ分だけ手挽きの石臼でストレスをかけないようにゆっくりと粗挽きし、十割で打ったそばです。そば本来のもつ甘さと風味を味わうことができます。艶やかな色、豊かな風味、なめらかなのど越しとともに巧の域を感じさせます。本鰹の枯節、利尻産の昆布、醤油、みりんを使った濃いめのつゆともよくあいます。
