笹ヶ峰夢見平遊歩道にミズバショウと出合う早春のハイキング

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標高1300mに位置する笹ヶ峰高原は周囲を黒姫山や高妻山、妙高山や火打山といった標高2000mを超える山々に囲まれています。深いブナの森や豊富な雪解け水を湛える乙見湖など、その素晴らしい景観と自然は、日本百名山の生みの親である深田久弥もその著作の中で日本において最も美しい高原のひとつに挙げています。乙見湖の笹ヶ峰ダムを越え、神道山の裾と関川、氷沢に囲まれた自然林と湿原で構成された自然いっぱいの地域に作られた笹ヶ峰夢見平遊歩道に早春のミズバショウを訪れます。

笹ヶ峰の開拓の歴史は江戸時代に遡ります。1800年代の初め頃、高田藩よる招聘された木地師の人々が最初の入植者として笹ヶ峰にやってきます。その後凶作や飢饉等から明治32年にいったん閉村となりますが、その数年後、麓の杉野沢村の有志により笹ヶ峰牧場として生まれ変わる事となります。明治40年になると、柏原駅(現黒姫駅)からのトロッコ軌道の敷設が始まり、昭和7年(1932)には現在の夢見平まで延伸し、妙高簡易製材所が設置されました。

昭和23年(1948)に廃所となるまで稼働した製材所が置かれた笹ヶ峰の奥地の森が遊歩道として1991年に蘇りました。有志によってかつてのトロッコ道を利用した道を整備し、夢のように美しいことから「夢見平」と名付けられた遊歩道が誕生しました。

起点は笹ヶ峰ダム(乙見湖)の乙見湖休憩舎。ここに車を停めて、笹ヶ峰ダムの堰堤を歩いて対岸に渡ります。

50mの急な階段からは、残雪の残る焼山や火打山といった秀峰の姿が乙見湖の映る絶景を眺めることができます。

遊歩道のコースはウサギコース(4km約2時間)とキツネコース(10km約5時間)の2コースがあり、ミズバショウを楽しみに歩くのであればウサギコースがいいでしょう。菱の池から稲荷神社を経てウサギコースとの分岐までミズバショウが遊歩道に沿って咲いているかのように連なっています。

分岐から歩くこと5分ほどで笹ヶ峰夢見平遊歩道のハイライト夢見平に到着です。妙高山を背に湿原一面にミズバショウが咲く風景は、まさしく夢で見ているような幻想的です。

しょうぶ池で再びキツネコースと合流します。ここまで約1時間。

ここからは青空に向かってまっすぐ伸びる白樺の中を抜ける通称白樺通りを歩き、

初夏には咲くであろうズミのトンネルを抜け、富治橋を渡ります。

小鳥の森を経て、緩やかな坂を上れば、乙見湖越しに木々の間から再び焼岳や火打山を眺めることが出来、出発地点に戻ります。

 

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