桜咲く飛騨路へ!南から北へ中央西線から高山本線沿いに。

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雪がとけ、風が春の芳香にかわる頃、薄紅色の幻想的な風景に出会う。多くの人が開花を待ち望む、春の風物詩「桜」。その華麗な姿を眺める季節がいよいよ到来しました。そこで幻想世界へ誘う桜見物のドライブに出かけることにした。目的地は岐阜。以前は桜と言えば花見のできる場所、すなわち桜がたくさん植えられている名所を巡っていたが、 何故か最近一本桜に惹かれるものがあり、名花と呼ばれる桜が咲きそろう飛騨・美濃に向かうことにしたのである。

南から北に桜を鑑賞していくため朝一番「恵那峡」に向かいます。木曽川の流れとダムによってできた湖の中、屏風岩や鏡岩といった多彩な奇岩が立ち並び、類い希な渓谷美をみせてくれる恵那峡は 地質学的に貴重な場所であり、大正9年に地理学者・志賀重昴が命名し、大正13年(1924)には電力王・福沢桃介が木曽川の激しい流れを堰き止めて造り上げた日本初のダム式水力発電所「大井ダム」によって人造湖が誕生し、自然と人工の美しさが巧みに調和した峡谷で、細長く突き出た半島に造られた「さざなみ公園」一帯は桜の名所として知られている。遊歩道はしっかり整備されているのでゆっくりソメイヨシノが鑑賞できます。半島の先端には、この風景を愛した北原白秋の歌碑、また恵那峡の付近には傘岩が桜見物と合わせての散策が楽しめます。しかし実際はホテルが建ち並ぶところから遠目に眺めるのが素晴らしい。

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さてここからは下呂方面に車を走らせ目的の一本桜巡りに向かうことにした。まずは幻想世界へ一瞬で引き込まれる一本桜の大樹を見に白川町に向かう。県の天然記念物に指定されている樹齢、推定400年「水戸野のシダレザクラ」です。元水戸野村の庄屋渡邊家の先祖が墓地の一角に墓守の桜として植えたと伝えられている。そして樹高15Mにも及んだシダレザクラは、現在も樹勢は旺盛で、4月上旬には見事な花をさかせている。

またここから約40分、同じく白川町佐見にある小野津島神社の境内に咲く樹齢約250年にもなる「小野津島神社の天王桜」と名付けられたシダレザクラがありこちらも見事な桜を見物できる。真っ白な花を咲かせる天王桜はヒガンザクラの一種で、シダレザクラとはまた違った風情が楽しめます。

下呂の樹齢400年の二本の姉妹桜である「苗代桜」に向かう。それは別名を暦ザクラともいい、国道41号から中原大橋を渡って、1.8km先の山裾のまだ少し肌寒い風が躍る水田の畔に仲良く寄り添い、満開の花を咲かせる2本の姉妹桜「苗代桜」が立っています。樹齢400を経て今も樹勢盛んに、それぞれ白紅色とピンク色の花弁を風にひらひらと散らしています。名木にはさまざまな伝承や逸話がつきものですが、この苗代桜にも“始まりの物語”が伝わっています。伝承によると約400年前、近江源氏の流れをくむ佐々木氏の末裔、三木四郎兵衛宗次が下呂市の和佐へ移住した際に手植えしたものだといいます。「苗代桜」の名の由来は、この美しい桜の開花を待って里人が苗代の準備を始めたということからそう呼ばれることになったのだとか。大切な暦の役割を果たすことから、別名「暦桜」とも呼ばれています。左側の桜は高さ約25m、右側の桜は高さ約30mあり、鏡のような水田に2本の桜が映り、本物の桜と水面に映った桜、合わせて4本もの美しい桜がとても叙情的な雰囲気をうみだしています。

ひとたび日が落ちれば風景は一変し、二本の桜は、漆黒の稜線を背に広げられた巨大な翼のごとく、陽光の下よりもなおあでやかに浮かび上がり、幻想的な風景を水鏡に映し出します。

萩原町周辺は「はぎわら桜めぐりマップ」が配布されるほど、見応えのある名桜が点在します。飛騨萩原まで北上し「四美の岩太郎のしだれ桜」を見にいきます。遠目にも息を呑むのは、土手の中腹から道行く人に覆いかぶさるように桜色のシャワーを振りまくように咲き誇る一本のしだれ桜。春風に揺れる細枝と舞い散る薄桃色の花弁の美しさと存在感に見とれてしまいます。樹齢推定100年で、四美で蚕の卵の販売を生業としていた岩太郎という人が現在の高山市の寺から桜の若芽を譲り受け、植えたのでこの名がついたといいます。現在は幹回り約2.6m、高さ約15mの巨木に成長し下呂を代表するしだれ桜となりました。

また素朴な街並みを残す下呂の萩原町の附近には四美の鎮守である森山神社にある岩太郎の姉妹桜・尾崎の永養寺に咲く樹齢約350年の古木、また山之口・慈雲寺の桜や賢誓寺にも華麗なしだれ桜があり、それぞれの趣で魅せてくれる桜から桜へ、お気に入りのしだれ桜を探す桜めぐりも一興です。またもう少し足をのばして小坂町の「浄福寺のしだれ桜」を見に行くのもいいですね。ファンの多いしだれ桜ですが実はエドヒガンの変種で重力に抗して天に伸びる力となる植物ホルモンのジベレリンが遺伝的に不足すると優美に枝がしだれるとのことです。

飛騨一ノ宮駅に隣接する臥龍公園内にある桜が、幹枝が竜の地に臥した姿に似ていることから名付けられた国指定天然記念物「臥龍桜」です。駅のホームを跨ぐ跨線橋を渡るとそこに樹齢1100年余り、枝張り30m、高さ20m。幾度の枯死状態からも人々の桜を想う心により、たくましく復活した樹齢1100年の日本を代表するエドヒガンザクラの大樹があるのである。飛騨・美濃さくら33選にも選ばれ、毎年見事な花を咲かせる。(見頃:4月中旬~下旬) 実はここは「大幢寺」という伝奥禅同和尚により1539年に開山したお寺の境内にあたるとのことで、以前は「大幢寺の大桜」と称していました。

再び中央道に戻る途中「水戸野のシダレザクラ」へ。ライトアップもされており、水田に映し出された夜の姿にも、昼間とは違った幻想的な美しさを醸しだしていて魅了される。

 

 

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