南信州阿智村・月川温泉郷「花桃の里」は日本一の桃源郷!

※この記事で紹介する内容にはPR・広告が含まれています。

紅・ピンク・白の色鮮やかな5000本の花桃が咲く、南信州阿智村園原の月川温泉周辺は、知る人ぞ知るまさしく桃源郷「花桃の里」です。「日本一の桃源郷」との呼び声高く、宿泊交流施設「野熊の庄 月川」の周りを取り囲むようにして幾重にも花桃が植えられ、また月川の両岸沿いにも花が咲き誇ります。枝を覆ってしまうほどに鈴なりに咲き誇る様は、艶やかに春を謳歌する山里の象徴です。紅、ピンク、白色の三色の花びらが織り重なり、道いっぱいに敷き詰められた花桃の絨毯を歩いてみませんか。

岐阜との県境にある阿智村園原は、大化の改新以降全国に敷かれた官道のひとつで、かつて都のあった京都と関東・東北を結ぶ古の東山道が走る神坂峠の麓の地。神坂峠の難所越えの休憩地点として平安、鎌倉時代に栄えてきました。

園原は一般的には馴染みのない地名で、スキー場の『ヘブンスそのはら』ぐらいでしょうか。平安文学に登場する名所として知られ、枕草子や源氏物語にもその地名が登場します。清少納言は、枕草子の中で「原はみかの原 あしたの原 その原」と、三つの著名な原の一つに挙げています。また源氏物語には、光源氏と空蝉の間に交わされた歌に「箒木の心を知らで園原の道にあやなく惑ひぬるかな 」と園原と園原の伏屋にあるという植物箒木が歌われています。東山道・園原ビジターセンター「はは木館」で詳しく学ぶことができます。

また、県歌信濃の国でも『尋ねまほしき 園原や』と歌われるなど、随所に歴史の面影を残す地でもあります。今その園原の里は月川温泉郷を中心に「花桃の里」に変貌しています。

赤白ピンクの三色に咲き分かれる花桃は、電力会社社長であった福沢桃介(福沢諭吉の娘婿)が、ドイツのミュンヘンで華麗に咲く三色の花桃を見かけ、その美しさに魅せられ3本の苗を購入して帰国、自身が社長を務めていた木曽の須原発電所の庭に植えたのが始まりといわれています。名前に桃とつきますが、花桃は花を観賞するために改良された桃で、結実しますが実は小さく食用に適しません。中央自動車道恵那山トンネル上り線の工事に伴う残土によって、園原には土砂の造成台地いくつもつくられ、豊かな自然が変わりゆくことから平成3年(1991)から花桃が植えられました。

現在では宿泊交流施設・野熊の庄「月川」の周囲を囲むように、また本谷川(月川)の両岸沿いにも二段に花が咲き誇って、花桃並木が約5000本続いています。また園原ICから月川に沿っても延長4kmに渡って約3500本が植えられているとのことです。

花桃は標高の低い所から高い所へとだんだん咲いていきます。100mほどの標高差のある園原エリアでは約1ヵ月近く楽しめ、まさしく桃源郷なのです。月川温泉郷では毎年4月下旬~5月上旬に花桃まつりが開催され見頃を迎えます。

「月川」は花桃が咲く時期には花に覆われるように建つ一軒宿です。花桃は一本の木に紅・ピンク・白の花をつけ、宿の周りに華やかで幻想的な雰囲気を醸し出します。恵那山の別名が野熊山と呼ぶことから「野熊の庄 月川(げっせん)」に。

月川温泉の開湯は平成3年(1991)のことで、山村再生事業の一環として建てられたのが「月川」でした。水道の確保のために掘削した場所から温泉が湧出したことから温泉宿になりました。無色透明の温泉は単純アルカリ泉で冷泉のため加温していますが、フッ素とラドンを含んでいて、美肌効果があります。野趣に富んだ石組みの露天風呂からは四季の装いを変える園原の里山が望めるのです。

花桃の時期は、立ち寄り湯は受け付けておらず、部屋食でいただける日帰り入浴が付いた昼食の会席コースでゆっくりしながらの入浴がオススメです。

長野道から中央高速道路飯田山本IC(名古屋からは園原IC)で降りて県道477号線で月川温泉に向かう。沿道には花桃の木が植えられ、ドライブがてらお花見が楽しめます。

途中、花桃の里会場から一番遠い第5Pが現れます。ここから中心会場まで約1km、20分程度歩きます。周りにも花桃が植えられますます期待が膨らみます。


会場に一番近い駐車場は売店やバスの乗降所のある第2P(駐車料金1000円)です。ここから月川(本谷川)沿いを歩いていきます。川沿いの土手道など、どこからでも三色に彩られた花桃が見えるので、思い思いのスタイルで花見を楽しみます。

橋を渡れば月川温泉。温泉郷内はゆっくり歩いても1時間程度でぐるりと歩けてしまう距離です。旅館「野熊の庄 月川(げっせん)」へと続く花桃の並木道は格別に美しく、その向こうに新緑がパッチワークにような山々と素晴らしい眺めにうっとりです。

ところどころにはベンチがあり、時には腰掛けてのんびりとお花見を楽しんで見るのも楽しい時間が過ごせます。

阿智村は美しい星空で知られ、平成18年(2006)環境省による全国星空継続観察(スターウォッチングネットワーク)で「星が最も輝いて見える場所)第一位に認定された“日本一の星空”が見える村です。村内のスキー場「ヘブンスそのはら」で4月~10月まで開催されている「天空の楽園 日本一の星空ナイトツアー」が人気です。これは、街の光がまったく届かない標高約1400mの山頂駅までゴンドラで上り、満点の星空をたっぷり楽しむツアーです。美肌の湯として知られる「昼神温泉」に泊まって阿智村を存分に満喫してみてはいかがですか。

 

 

 

 

 

 

 

おすすめの記事